時かけ: 何気なさの凄さ

日曜日から観に行くぞという野望を持ったまま行けなかった映画「時をかける少女」。
今月末で閉館が決まっているテアトル池袋でも、21時スタートのレイトショーに限り上映されているわけですが、今夜、池袋に行く機会があったので、ついでに観て行く事に相成りました。
先着何十名かはポストカードがもらえるという事で、映画館到着は19:20(馬鹿) 3番目くらいでした。


開場までは、なぜか今更、乙一の「失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫)」など読んで過ごしつつ、上映開始。


映画の感想なんですけれども、泣けました。ていうか、黙って観て下さい。


30年前の筒井先生による原作と同様に、タイムリープというSFな要素が物語の重要な要素ではあるものの、それよりも、キャラクタの友情であったり、恋愛であったりと、抑えめの演出で丁寧に描かれています。
折しも、つい先日、筒井版の「時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)」を読んだばかりでもあり、筒井原作とのオーバーラップを楽しむ事もできました。映画を観る際には、原典にも触れておくことをお勧めしたいと思います。
映像的にも、現代を舞台にした作品でありながら、家の造りや街並み、学校の構造には昭和的なものも取り入れられており、過去の映像に親しんだ層にも受け容れられる作品だと思います。


現代の高校生にも、そして、かつて高校時代を生きた人達にも、「時かけ」は何かを訴えかけてくれるに違いありません。大プッシュです。