大人でも楽しく読める?童話的作品2題。

最近おもしろく読んだ本を紹介してみる試験。片やライトノベル、片やコミックです。

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

人類は衰退しました (ガガガ文庫)


著者の田中ロミオ先生は、ゲームのシナリオ等で活躍している…、、そうですが、その中の1本しかプレイした事がありません。
そのゲーム(「夏夢夜話」)をプレイ時に感じた事ですが、深いシナリオを描く人だなぁ…、と。善悪一辺倒ではなく、それぞれの理由付けまで作り込める人だという印象を持っていました。


そんな田中先生の、初の小説は、こんなタイトルでした。(汗)


人類が緩やかに衰退した、未来の話。
地球上は「妖精さん」と呼ばれるヒト(?)によって、緩やかに支配されています。
この物語は、我々の子孫にあたるわずかな人類が、「妖精さん」の生態について調査し、共生を目指す話です。


…とはいえ、一筋縄ではいきません。
妖精さん」は一見、愛らしく無邪気なのですが、人類の理解を超えた生態を見せます。時にはゾクリとするような事も…?


まさにSFでありファンタジーでもあり、ターゲットは中高校生だとは思うのですが、単純なようでいて、読者を煙に巻く物語。かつて中高校生だった方にも楽しめるのではないかと思います。たぶん。

棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ (2) (まんがタイムKRコミックス)

棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ (2) (まんがタイムKRコミックス)


まんがタイムきらら」連載作品の、第2集。旅をするクロ一行と、旅先で出会う人々とのやり取りを、童話的な世界観で描いた作品です。
第1集で旅の過程が描かれましたが、第2集では旅を始めた頃のエピソードもあり、作品世界がより深く理解できる構成となっています。
本作では寓話の形態を取っている場面も少なくありませんが、かといって、嫌な印象を受けません。まあ好き嫌いはあるでしょうが、話の作り方が非常に巧く、画力も申し分ないと思います。
丁寧に嫌味なく描かれているので、こちらも大人でも楽しめるのではないかと…。おそらく。


…しかしまあ、2集のカバーを外した裏表紙を見て噴きだしたんですが。
15年以上も前の冒険活劇系アニメのパロディってなぁ…。わかってしまったのが負けでしょうか?(灰)


なお、きゆづき先生の他誌連載「GA 芸術科アートデザインクラス (1) (まんがタイムKRコミックス)」も、個人的には超オススメです!(ちがー)