“イヴの時間”の時間

仕事終わりに、池袋で映画「イヴの時間」を観てきました。
まー、ネット配信でチェックされていた皆さま的には、「今更ナンデスカ」という話だとは思いますが、しばしお付き合いを。


日本の、もしかしたら来るかもしれない将来のお話。
人間と同じ社会に、人間と同じ外見を纏ったアンドロイドが共存している。でも、アンドロイドを含め、ロボットは必ずしも歓迎されていない…。
そんな社会の片隅にある、喫茶店イヴの時間”。


たった1つのルールは、

当店内では…
人間とロボットの
区別をしません


…とまあこんな風味の世界観でありまして。
色々な見方ができる作品だとは思いますが、自分は「相互理解」がテーマだと思いました。
人間と機械というのは飛躍のしすぎだとしても、人間関係が希薄な現代、相互不信や理解不足はいくらでもあると思います。相手の立場に立ってみるという簡単な事が、立場やしがらみによって成し得ない状況もあるでしょうけれども、そこでちょっとだけ頑張ってみる事で、居心地が良くなったりするもんだよなぁ…、とか考えて観ておりました。


派手なシーンとか、衝撃の展開などは存在しません。小さな事件や、小さな衝突が、どちらかというと淡々と繰り返される中で、それぞれの行動の意味がじわじわわかってくる仕掛け。キャスト陣も中堅以上で手堅く固められており、安心して作品に入れます。
この作品で描かれるアンドロイドの皆さんは、(個体差こそあれ)感情表現も豊か。確かに、そんなのが身近にいたら怖いような感じもありますが、それよりも、相互理解を深めてみたいかも。喫茶店イヴの時間”で…。


本作はネット配信された短編6本の再構成プラスαで1時間46分の映画ですが、物語はその後も展開していくようです。続編も予定されているようですが、色々回収されていない伏線もあったので(笑)楽しみにしたい感じ。
今度はネット配信からフォローできたらいいなぁ。